ロードムービーの魅力とは何だろうか。移りゆく景色の美しさであったり、移動することで生まれるスピード感であったり。『London to Paris』はトラックバイクとロードバイクが移動手段だから、それぞれのバイクの“モノ”としての魅力も含め、いくつもの要素がある。なかでもこの作品において際立っている点は、旅を通じて深まる参加ライダーたちの、互いの理解とリスペクトだ。短期間の旅ではあるが、必死にペダルをこぎ、目標を共有することで友情は確実に深まり、その様子が見事に映像に収められている。ビールを飲みながら明るくチームを盛り上げる役割や、黙々と全体のライディングのペースを維持する役割など、それぞれの分担が自然と行われ、旅が進んでいく。移りゆく景色や参加ライダーたちのスピード感にシンクロして、展開していく人間模様。そのリアルな旅のドラマこそが、見るものをこのロードムービーへと引き込んでいく。
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