グラストンベリー・フェスティヴァルは、ぼくは1984年に行っただけで以後一度も行っていないが、その後もほぼ毎年開催されていて、そそられるミュージシャンがかならず何組か出演する魅力的なフェスティヴァルであり続けている。しかしフェスティヴァルの性格は少しづつ変わってきているようだ。84年は古き良き時代だったが、その後、トラヴェラー(レヴェラーズのような、ジプシー的な生き方をする人たち)をめぐる問題が浮上してくる。主催者は苦渋の選択を迫られて、結局、フェスティヴァルの会場と外を隔てる壁を設置してトラヴェラーを閉め出す方針を打ち出す。その結果、会場内の治安が保たれて、誰でも安心してフェスティヴァルを楽しめるようになっていく。そのかわり、警察による警備とか会場と外を隔てる壁とか、フェスティヴァルに本来不可欠な自由とは相容れないものが共存するようになっている。ジュリアン・テンプル監督がまとめたドキュメンタリー映画『グラストンベリー』(DVD化されている)に経緯が描かれているので、ぜひ見てみてほしい。それとは別に、この日のフェラ・クティのライヴ映像を収録したDVD“Fela Live”も素晴らしいです。