人のノートを覗き見てしまったような緊張感や、これもノートか!とさながら立体作品を前にしたような驚きなど、『DETOUR(デトゥア)』展では、出展作品ごとにまるで異なる印象を与えてくれる。だが、どの作品ももとは1冊の新品のモレスキンだ。人がノートを持ち、使用し続けたときには、自然とその持ち主の“匂い”が染みつく。しかも、ここにあるノートブック作品を手がけたのは、それぞれに専門分野を持つ表現者たちだ。伊東豊雄のノートからは、TOD’S青山店のイメージがスケッチとして顔を覗かせていたり、デザイナーのトード・ボーンチェのモレスキンは、さながら縮小版のインスタレーションになっていたり、映画監督の河瀬直美がページに記した言葉はそのまま彼女の映画作品を想起させたり。その“匂い”がノートに強烈に染みついた最たる例といってもいいだろう。いままでとは違うノートの使い方を考えてみようかと、そんな楽しい気分にさせてくれるノートが数多く展示されていた。
モレスキン オフィシャルサイト
『DETOUR』展 オフィシャルサイト