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西村尚美によるソロ・ユニットINNER SCIENCE。レーベルPlain Musicを運営するトラックメイカーでありながら、エンジニアとして様々なアーティストのトラックダウンからマスタリングまでを手掛ける彼が捉えた「インスピレーション」とは?
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作り手が何者にもとらわれることなく、創作活動を続けていく。それは決して容易なことではない。ましてや、その表現手段で生計を立てているとなれば、売れる/売れないという結果は死活問題だと言える。そんななかINNER SCIENCEは、「食べていくために音楽を作っているわけでない」と語った。もちろん「音楽は趣味で」というわけでは決してない。プラベート・レーベルPlain Musicを主宰し、楽曲作りだけではなく、自らの手で販売・流通などの行程を手掛ける彼は、「作ること」と「売ること」は根本的に別の話、とすっかり切り離して考えているのだという。「作ったものをどう聞いてもらうか。作ってから考える」という姿勢をとることで、創作活動は自由になり、作った楽曲に対して、その都度どう聞き手に届けるかを考えているのだ。

「意識さえすれば、インスピレーションはあらゆる瞬間に訪れる。それを切り出すのは自分である」彼の言葉が示すものとは、インスピレーションのソースが重要なわけではなく、そのインスピレーションの受け手がどういった姿勢や心構えでいられるか、そちらの方が大切だということだ。たとえば、INNER SCIENCEが生み出す楽曲とは、透明で美しいメロディーやカラフルな音色で彩られながらも、太めのビートや4つ打ちが通奏低音にある独特の世界観を放つものだ。ブレイクビーツやアブストラクト、エレクトロニカといったどのジャンルにも属さない音楽がどういった経緯で生み出されたのか? そんな質問に対する答えには“彼らしさ”がよく表れていた。

「その経緯は説明のしようがないんです。そのときどき、自分にとって納得のできる音楽をただ出してきたに過ぎないので、今までの楽曲を聞いてもらうぐらいしか方法がないのかもしれません」これは決して不親切から発せられた言葉ではない。ベースにヒップホップがあるとか、美しいメロディーにこだわっているとか、自分自身の音楽やその変遷を言葉で限定することはしない、表現の核を意識してしまった瞬間に音楽の可能性が死んでしまう、そんな考えが彼にはある。強いて、彼が意識していることを挙げるとするならば、作り手として自由で居続けられること、そのための姿勢を保ち続けることだろう。

INNER SCIENCE公式サイト

1月19日に発売した4年振りのアルバム『Elegant Confections』特設サイト

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