銀座線銀座駅の改札を出て、松屋銀座へと向かう。地下通路のショーウィンドウには、清川あさみのビジュアル表現と商品ディスプレイの融合した世界が展開している。そして地上に出ると、そのビジュアルとリンクする色とりどりのクリスタルが、建物の白い壁面全体を彩っている。同時期に刊行した絵本『銀河鉄道の夜』(リトルモアより11月26日発売。税込価格1890円)もまた、清川ならではの“煌めき”と“シック”の融合した画面でページが展開する。ひんやりとした空気感、そこに付きまとう悲しみと儚い希望との同居、ジョバンニとカムパネルラという幻想的なキャラクター。
布やビーズなどの素材で画面を作り、それを撮影してさらに造形的な画面作りと融合する、という手法でレイヤーを重ね、平面表現に奥行きを持たせる制作が、キャンペーンのビジュアルと絵本との両方で行われた。デパートという現実の空間で幻想世界を展開し、一方の『銀河鉄道の夜』は、文字でつづられた幻想世界に、視覚表現によってさらなる広がりを持たせる。細かな手作業の積み重ねによって物語展開を行う清川あさみの、その制作方法への興味は尽きない。
中島良平
(清川あさみ|ASAMI KIYOKAWA INC. 公式サイト)
(リトルモア公式サイト)
(松屋公式サイト)